電子辞書《英語重視タイプ》・メーカー情報
(2017.2.14現在)

【参考】過去(2016年)のメーカー情報はこちら

電子辞書を比較する上での基本的な知識とメーカーごとの製品の発売の傾向をまとめました。たくさんあってなかなか区別しにくい個々の電子辞書を比較する上での参考にしてください。


2017年の業界と製品のトレンド


今から1年前、2016年、カシオとシャープの2強のみとなった。セイコーとキヤノンの電子辞書は店頭から消えた
長い間、電子辞書は、カシオ、シャープ、セイコーインスツル、キヤノンのメーカー4社による寡占市場だった。
ところが、2014年10月、セイコーインスツル(SII)は、電子辞書ビジネスからの撤退を発表。キヤノンは、ここ数年、家電量販店の電子辞書売場に並べられるような新製品を発表していない。
セイコーインスツルとキヤノンが競争から脱落して、カシオとシャープが残った格好だ。

カシオとシャープも新製品の投入数と投入ペースは落ちている
2016年、電子辞書は、カシオとシャープのみとなったが、その両社も新製品の投入数と投入ペースは落ちている。

カシオの新製品投入数は年々減少。2017年は、前年よりもさらに新製品投入数は少なくなる見込み。春モデルだけに限定すると、英語以外の語学や専門分野の電子辞書を除けば、新製品投入数は2年前と比べてほぼ半減している。
シャープにおいては、ここ数年、コンパクトサイズ等を除くと毎年4モデル(高校生向け/中学生向け/大学生・ビジネス/生活・教養)しか投入していない。2017年も変わらない。

毎年、電子辞書メーカーは、春の入学・入社シーズンに向けて新シリーズ(新ラインナップ)を投入する。
カシオ、シャープともに2017年春モデルの電子辞書自体に驚きはない。両社ともに旧モデルをさらに進化させた製品群だ。
2017年、カシオ、シャープともに電子辞書としての使いやすさや英語学習アプリなどをバージョンアップさせている。
ただ、まだ発展途中のようだが、カシオ電子辞書の英語学習専用機やスマホアプリとの連携機能は注目だ。 電子辞書や学習機器がオンラインサービスとつながる。 昨年末に発表したカシオ・旺文社・毎日新聞社によるオンライン上での新検定試験(英語対応力検定)への対応も予想される。
2017年、電子辞書の製品ではなくマーケティングにおいて、異変と言っては大げさかもしれないが、ちょっとした変化がある。
どんな「変化」「異変」であるか。
表面に出たことで言うと、このブログの表題にもあるとおり「新製品がAmazonにない!」だ。
カシオの一部の電子辞書が、発売日になっても、Amazonで販売されていない。
例えば、本日は2月14日だが、2月10日発売の「XD-G8000」は、Amazonの商品検索でヒットしない。

カシオは一部の電子辞書をネット販売しなくなったのかというと、そうではない。
「XD-G8000」は、カシオ公式通販サイトおよびヨドバシカメラやビックカメラの通販サイトではふつうに販売している。
新発売製品の販売において、Amazonよりも家電量販店に便宜をはかる意向のようだ。

2017年は、最上位モデルおよびビジネスモデルの相場が、例年よりも上がっている。
生活・教養モデル、高校生モデル、中学生モデルなどは、例年並みかやや下がっている。
大雑把に言うと、最上位モデルおよびビジネスモデルを除き、2017年春モデルは、実売価格30,000円前後。
型落ちの2016年春モデルは、実売価格20,000円前後が多くなっている。


電子辞書比較[2017年]はこちら

メーカー別の製品開発の傾向


カシオ

「エクスワード」ブランドを展開。電子辞書のシェアNo.1の地位を今なお維持している。
製品ラインナップも充実。ただ、ここ最近は、年々、新製品の投入数は少なくなってはいる。
電子辞書マーケットにおけるトップメーカーであり、購入にあたって、どの機種も機能面やコンテンツのクオリティは心配する必要はまずないだろう。 「迷ったらカシオ製」と思ってもいいほど、電子辞書はカシオ製を買っておけば間違いはない

No.1メーカーだけに、オーソドックスで最高水準の機能性とコンテンツのモデルを、英語学習者・ビジネスマン・高校生・中学生などそれぞれのターゲットに提供している。
これまで価格も他社競合モデルの中で最低水準であり、低価格化においても、電子辞書メーカーをリードしていた。
2017年は、低価格路線を変更。プロ向けや英語モデルは、価格をやや高めに設定しているようだ。Amazonでの販売も制限して価格競争を避けて販売価格の下落に歯止めをかけようとしている。

カシオは、毎年1月~2月に、その年のラインナップを一新する。2017年は、製品番号「XD-G」ではじまる新シリーズを投入。なお、2016年は「XD-Y」、2015年は「XD-K」、2014年は「XD-U」、2013年は「XD-N」、2012年は「XD-D」ではじまる型番。
「XD-G」ではじまる新シリーズは、 英語学習機能(特に英語学習アプリ)の強化が特徴。
「XD-Y」シリーズで搭載した英語学習におけるボキャブラリー、リスニング、スピーキングの学習進捗を確認できる新機能「イングリッシュ・トレーニングジム」を発展。 さらに、学習プランで英語が学べる「ジムトレプラン」を搭載。「高校英語の総まとめ(ボキャブラリー編)」「短期間で英会話フレーズをマスター(基礎編)」など、学習目的に適したコンテンツを組み合わせたプランを用意。 英語の発音判定機能も強化。単語だけでなく文章の判定にも対応した。対応コンテンツの英語文章を録音すれば、音読時間/脱カタカナ英語度/子音の強さ/メリハリ/なめらかさの5要素に基づいて採点し、レーダーチャートで視覚的に結果を表示する。

2016年春モデル「XD-G」シリーズは、非常に使いやすい。 昨年の「XD-Y」シリーズもよかったが、電子辞書のメニューや画面遷移を変更するなどインターフェースが進化。使いやすさはさらによくなった。

これまでも電子辞書2強のもう一方のシャープとの比較優位点として、搭載コンテンツの量と質が挙げられた。 2017年では、英語学習機能(特に英語学習アプリ)でも差を付けた。
コストパフオーマンスを除けば、カシオの電子辞書の優位性は揺るがない。


シャープ

電子辞書マーケットでカシオを追う。

2017年春モデルとして、大学生・ビジネス向け「PW-SB4」、生活・教養「PW-SA4」、高校生向け「PW-SH4」、中学生向け「PW-SJ4」を発売した。 2014年春モデルからはじまった、「PW-SB」「PW-SA」「PW-SH」「PW-SJ」それぞれの新バージョンだ。

2017年春モデルの特徴は、キーボードのキーが従来比1.7倍に大きくなったこと。また、調べた単語が自動的に英単語帳になる機能が追加されたことだ。
旧バージョン同様、キーボードを背面に隠し、ディスプレイとタッチペンだけでタブレットPCのような使い方もできる(従来式と2WAY利用可能)。 キーボードはデザインを刷新。キーとキーの間のスペースをなくして1つ1つのキーが大きくタイピングしやすくなった。音声キー、スピーカー音量、マイクなど音声関連アイテムをキーボード左下にまとめ英語学習に重要な音声操作がかんたんになった。 調べた単語が自動的に英単語帳になる機能だけでなく、英語学習者向け機能を充実させている。 英語学習の総合メニュー「Brain English」を用意。「書く・話す」「聞く・読む」「覚える」「試す」などの目的別メニューから英語力を高めるコンテンツ・機能を利用できる。

2017年、シャープの電子辞書は、価格戦略に注目した。
2017年、カシオの電子辞書は、同シリーズでも製品タイプごとに価格に差がある。 一方、2017年、シャープの電子辞書は、新製品(大学生・ビジネス向け「PW-SB4」、生活・教養「PW-SA4」、高校生向け「PW-SH4」、中学生向け「PW-SJ4」)タイプは違えども、実売価格3万円前後でならんでいる
加えて、型落ちの2016年モデルも、これまたタイプは違えども、実売価格2万円前後でならんでいる。
ネットで製品と価格の一覧を見ると、販売価格2万円~3万円でまとまり、高額商品のないシャープの電子辞書は、全体的にリーズナブルな印象を受ける。
シンプルな製品体系と価格体系は、購入プランを考えやすいメリットもある。


SII(セイコーインスツル)

2014年10月7日、セイコーインスツル(SII)は、電子辞書ビジネスからの撤退を発表した
店頭で触れてみれば分かるが、セイコーインスツルの電子辞書は非常に使いやすかった。それだけに、事業撤退は残念だ。
これからセイコーインスツル製品を購入するなら、今後サポートは変わらないまでも手厚くなることはないことを承知の上で。


キヤノン

2014年、2015年、2016年2月まで、キヤノン電子辞書は、新製品のリリースがない。キヤノン電子辞書のサイトを見ると、力を入れていないのが分かる。2016年も期待できない。



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